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東京ムジーククライス第10回定期演奏会に寄せて vol.5

加藤宏隆<バス>より

kato_hirotaka学生の頃より合唱の一員としては、間違いなく他のどの作品よりも多く歌ってきたメサイアですが、今回ソリストとして、しかもモーツァルト編曲版・ドイツ語で歌わせていただけるということで、たいへん楽しみにしております。

ヘンデルと比べると楽器の編成はじめ、随所に違いが見受けられるモーツァルト編曲版ですが、個人的に魅力を感じるのは、やはりバスのアリア(ヘンデル版タイトル)The trumpet shall soundです。モーツァルト編曲版ではトランペットではなくホルンが使用されていて、昔観た「カストラート」という映画の一場面、トランペットと歌の力比べのような雰囲気が好きだった私には、初め若干物足りない感じを受けましたが、繰り返し聴いてみればこれもまた味があって良い。

もちろんそれ以外にも聴きどころ満載な本作品、ぜひお聴きいただければと思います。