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ロッシーニ「小荘厳ミサ」

Gioachino Rossini ジョアキーノ・ロッシーニ (1792-1868)
“Petite Messe Solennelle” 《小荘厳ミサ》

【編成】 オリジナル版
独唱(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、4声合唱
ピアノ2台、ハルモニウム

初演:1864年3月14日

「セビリアの理髪師」「チェネレントラ」などのオペラ・ブッファ、「ウィリアム・テル」序曲で有名なロッシーニ。天才オペラ作家ロッシーニが晩年悟ったかのように書いた宗教曲で、「スターバトマーテル」と共に傑作と誉れ高い作品がこの「小荘厳ミサ」です。
「小」といっても小さな曲という意味ではなくむしろ大曲。独唱、重唱、合唱が美しくも厳粛な響きで織り合い、演奏時間は80分近くにも及びます。そもそも「小」とは演奏の編成が小さいという意で、ピアノ2台とハルモニウムという珍しい編成が指定されており(教会にピアノはない)、宗教音楽を宗教行事の一部としてではなく、コンサートでの鑑賞を目的として作られた初期のミサ曲ではないかと言われています。
またこの曲には、後に書かれた管弦楽による稿も存在しますが、ロッシーニ自身が小編成での演奏を望んでいたという事実を鑑み、今回はオリジナル版であるピアノ2台とハルモニウムによる演奏形態を採ります。