東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修了。黒田博、多田羅迪夫の両氏に師事。 その後2008年より2011年までオランダのデン・ハーグ王立音楽院古楽科に留学、 ペーター・コーイ、マイケル・チャンス、ジル・フェルドマン、リタ・ダムスの諸氏のもとで研鑽を積む。その間2009年9月にオランダのエンスヘーデで行われたサッカー日本代表とオランダ代表の親善試合では、特に指名されて国歌《君が代》を独唱した。 帰国後は、2013年1月に世界初演された三枝成彰氏 の 新作オペラ《 K A M I K A Z E 》に特攻隊員役で出演、金昌国氏指揮のアンサンブル of トウキョウによる ベートーヴェン《交響曲第9番》にソリストとして招聘され、また栗山文昭氏指揮の栗友会合唱団の公演ヘンデル《メサイ ア》、フォーレ《レクイエム》にソリストとして招かれる等、活躍の場を拡げる。2018年秋にはバロック・ヴァイオリン奏者の寺神戸亮氏 指揮によるモンテヴェルディの歌劇《オルフェーオ》(カロンテ役)、同《ウリッセの帰還》(ネットゥーノ役) に続けて出演し、その圧倒的な美声が絶賛を博した。2002年4月より鈴木雅明氏の主宰するバッハ・コレギウム・ジャパンのメンバー。 2017年10月「カントゥス・エーブリウス」を創設し、バッハの教会カンタータ全曲 演奏プロジェクトを開始。またバロック・チェロ奏者の山本徹氏、バロック・オーボエ奏者の三宮正満氏らと共に、国内外の若手オリジナル楽器奏者を結集して「 オルケストル・アヴァン=ギャルド L’orchestre d’avant-garde」を創設して音楽監督に就任し、2019年2月にベートーヴェンの全交響曲、全協奏曲の演奏を目標に活動を開始、トッパンホールにて行われた旗揚げ公演は各方面より絶賛を博した。 現在マヨラ・カナームス東京音楽監督、東京ムジーククライス常任指揮者、Coro Libero Classicoメンバー。
谷垣千沙<ソプラノ>
神戸市出身。5歳からピアノを始め、音楽好きの父親の影響を受け、幼少期から歌うことに親しむ。兵庫県立西宮高校音楽科を卒業したのち、東京藝術大学音楽学部、同大学大学院修士課程に進学。ともに首席で卒業、修了(学内受賞多数)。藝大モーニングコンサートでは、同オーケストラとJ.マルクスの歌曲を共演。在学中からドイツ歌曲に興味を持ち、渡独。2013年度明治安田クオリティオブライフ文化財団海外音楽研修生、また2016年度文化庁新進芸術家海外研修生として選考され、ドイツ国立シュトゥットガルト音楽大学歌曲科(修士課程)にて幅広いレパートリーを学ぶ。2016年、同科を最優秀(Mit Auszeichnung)で修了。2017年、学位論文を執筆し、東京藝術大学音楽博士号を取得。2017年第3回エルザ・レスピーギ近代歌曲コンクール優勝(ヴェローナ/イタリア)。2018年夏、ドイツ・ゲッピンゲンの音楽祭にてモーツァルト《魔笛》の第1の侍女で出演。2018年秋、ヴェローナのLa sala Maffeianaにてリーダーアーベントを開催。パーセルやスカルラッティ、バッハのカンタータ、ヘンデル《メサイア》、ハイドン《天地創造》、モーツァルト《レクイエム》、サンサーンス《クリスマス・オラトリオ》等、コンサート歌手としてドイツを中心に活動。別府由佳(ピアノ)と共に歌曲作品に積極的に取り組み、またソプラノ、クラリネット、ピアノのトリオ“Shulamit”のメンバーとしても活動中。声楽を門田泰子、寺谷千枝子、ナタリー・カール、ドイツ歌曲をコルネリス・ヴィトヘフトに学ぶ。